Case Study

調査依頼事例|株式会社Enbirth様

ヘルスケア領域を中心にリサーチ業務を受託しているグローバル・カルテット。当社にご依頼いただくクライアント様は、大手企業からスタートアップ、そしてコンサルティングファームまで実にさまざま。リサーチを中心とした案件の種類や規模もかなり幅広いのが特徴です。この事例紹介ではご依頼いただいた経緯や感想などクライアント様の生の声を掲載させていただきます。

今回は、個人・法人向けの働き方健康診断ツール「WorkEx」などのを手掛ける株式会社Enbirth様。同社 代表取締役の河合優香理様にお話をお伺いしました。

<企業プロフィール>
株式会社Enbirth(https://enbirth.co.jp/)
マーケティング会社として設立し5期目となるが、会社員の”モヤモヤ”を解消し、日本の「働く」をもっと面白くしたい!という想いから、「働き方の健康診断-WorkEx」というHRテックソリューションを開発。マーケティング視点でのHR改革を掲げ、現在、日系大企業を中心に組織改革サーベイとして導入が進んでいます。「今すぐ辞める理由はないが、このままでいいのだろうか…」という漠然とした”モヤモヤ”を抱える、日本人特有の「消極的定着」の原因を突き止め、組織の生産性を高めることができる唯一のソリューションです。

※東京都女性ベンチャー成長促進事業 APT Women 採択企業

仮説から調査、分析まですべての工程を任せられる無二のパートナー

調査単体のご依頼ではなく、グローバル・カルテットのメンバーを紹介させていただく「プロフェッショナル調査人材マッチング」(正式リリースに向けて準備中の新サービス)をご活用いただきましたが、その経緯を教えてください。

代表の城さんとはフリーランス協会で一緒にプロジェクトに携わったことがあり、以前より仲良くさせていただいていました。コンサルのできるリサーチャーまたはデータアナリストを探していたのですが、なかなか見つけられず…。昨年5月に城さんに相談したのがきっかけで、グローバル・カルテットで活躍する岡野麻里さんを紹介していただきました。それ以来1年以上、岡野さんはデータアナリストとして当社で活躍していただいています。

リサーチ業務に関して具体的にどのような課題があったのでしょうか?

岡野さんにお願いする前は調査会社に頼んでいたのですが、私の求める調査ができずに苦労していました。それまでも、私は10年以上会社員時代にマーケティング部門で働いていたのですが、当時から同じような経験を何度も繰り返してきたんです。

例えばアンケート調査というのは、仮説を立て、設問を作り、実際に定量調査をして、その結果を分析してレポートにまとめるというのが一連の流れになりますが、この全体の工程すべてできる調査会社はなかなかありません。というのも、この一連の流れを行うためには、その業界や市場のことを深く理解している必要があり、少しでも理解不足なことがあると、最初のステップ「仮説」の時点でズレが生じてしまいます。外部の調査会社にお願いすると、こういったことが本当によくあります。なので、調査会社にお願いする際は、調査一連の流れすべてではなく、実査部分のみなど全体プロセスの一部をお願いすることがほとんどでした。

また、例えば「設問」にしても、私が具体的に指示をして、その通りに作ってもらうというのが当たり前になっていました。調査会社にまるっとお願いすると、似たような既存調査をなぞっただけの調査票だったり、抽象度が高すぎて有益なインサイトが導き出せない設問設計だったり…。期待する内容にならないことが多く、自分で考えてしまっていたんですね。

ただ、ずっと調査一連の流れをすべてプロに任せたいと思っていました。部分的な調査ではなく、本質的な課題を解決するための調査、それを全体的にコンサルしてくれるデータアナリストといった専門家に相談したいという思いがずっとあったんです

実際に岡野さんにご依頼いただいて、そのような課題は解決されましたか?

岡野さんは私がずっと求めていた人そのもの、あるいは期待以上の方で驚きました。当社の事業のことをきちんと理解し、仮説を立てるところから一緒に考えてくれるプロフェッショナルです。とにかく何事も表面的でない、深く考えて本質を突く、クリティカルシンキングができる方ですね

岡野さんは仮説からとにかく深く考えに考えてくれます。もちろん、設問のこだわりもすごい。ワーディングひとつとっても、どの言葉を使うか、どういった聞き方をするか考え抜いてくれます。また、レポーティングも見事です。なぜその数値になったのかを深掘りして分析してくれます。岡野さんのレポーティングは、「で?」「だから?」という思考停止にならない(笑)。必ず「その視点は新しい」と思うような、意外な視点で分析したり、「なるほど、やはりそうだったか」という腹落ち感のあるレポーティングをしてくれます。分析結果を可視化する時もさまざまな工夫が凝らされていますし、新たな発見に溢れています。ここまで調査一連のプロセスすべてにこだわる人に初めて出会いました。

失敗の原因を分析し、次の一手に繋げる、真のデータアナリスト

岡野さんとの仕事で印象的なエピソードを教えてください。

現在、日系大企業様にも導入が進んでいる弊社のHRサーベイですが、保守的な考え方の企業様にはなかなか理解してもらえない、という課題もあります。岡野さんの並々ならぬ深い分析力のおかげで、経営者にとっては蓋をしておきたいような組織課題も、恐ろしいほど可視化されてしまうんですね。それは弊社サービスの最大の強みですが、人によっては、「そんな余計なことあぶり出すな」と反感を買ってしまうこともあるんです。

とある商談で、岡野さんに分析してもらったトライアル調査の結果を見せて説明をしたところ、「そんなこと分かっている!」と商談相手の顔はみるみる曇り…結果、受注には結びつかなかった、という苦い経験もあります。その際、岡野さんは「なぜ、相手に理解してもらえなかったのか」「どうしたら理解してもらえるのか」を、様々な文献(人間の脳の構造に関するものまで!)を使って調べ考え、分析レポートとして私に送ってくれたんです。私一人だったら、単に落ち込んで、苦い経験として蓋をするところでした。しかし、岡野さんのおかげで、失敗の原因をしっかりと分析し、次に繋げる、というアクションに持って行けたんですね。人間心理を深く分析して、原因を探り、次の打ち手に繋げる、まさに真のデータアナリストだと思います

岡野さんは外部のデータアナリストとして1年以上活躍をされていますが、とても強い関係性があるようですね。

もう岡野さんなしではやっていけませんね(笑)。岡野さんには固定報酬でお願いしていますが、到底、金額内では収まらないような、期待を大きく上回る仕事をしてくれています。

先日もセミナーの資料作成をお願いしましたが、使えそうなデータは自社内にもいろいろあるので、既存のもので簡単にまとめていただければと思っていたのに、国内外のデータや記事などを調べ尽くしてくれて、それぞれの記事にコメントまで入れてくれました。徹底的にデータを探して、すべて深く考え、かつ最後に自分の考察を入れてまとめてくれる。岡野さんにしかできない仕事ですよね。

岡野さんって野球のイチローみたいなんですよ。イチローって野球が好きで好きで仕方なくて、生活すべてが野球になっているような方ですよね。岡野さんも調査や分析など、物事を深く考えることが生活の一部になっているんだと思います。もちろん、興味のある分野に関して特にということはあると思いますし、たまたま当社がお願いしている領域が岡野さんの興味のある分野であるから成立しているのだとは思いますが。当社と岡野さんはお互いに良い関係性が続いている状態だと思います。調査単体をお願いするのではなく、人(プロ)とのマッチングによって人と人でやりとりさせていただいたからこそのメリットだと実感しています

岡野さんとの相性もいいのですね。

私だけではなく起業している人って、人前では弱音を吐きにくかったりして、かなり孤独なんです。しかし、本気でWorkExという弊社サービスのことを考えてくれている岡野さんには、何でも本音で話せるんですよね。そして、話しているうちにいいアイデアが湧いてきたりして、単なる雑談でも、私にとっては非常に有益な時間です。もともと、調査設計~分析までを依頼していましたが、今では事業戦略も相談できる、大切な仲間だと思っています。

異なる専門性を持つプロフェッショナルと出会えるプラットフォームに期待

ありがとうございます。最後に当社にもっとこうしてほしいなどご要望があればお知らせください。

これから案件が増えてくると、岡野さんのリソースだけではまかないきれなくなってくると思います。その際は第二の岡野さんを探さないといけないので、それまでに調査人材のマッチングプラットフォームを正式リリースいただけると助かります。

岡野さんは、データアナリストとして専門知識やスキルが揃っているんですが、加えて視野が広くて社会の流れに敏感というとても素晴らしい強みがあります。ある特定の領域のプロフェッショナルは、他のことにはあまり興味がないことがあると思うのですが、岡野さんは違う。世の中の流れがこうだからという、俯瞰した視点があるんです。好奇心に溢れているからだと思いますが、教養と視野の広さの両方を兼ね備えた人なんですよね。なので、専門的な話も秀逸な例えで素人にも伝わるように説明してくれます。

こういった個性は人それぞれ違うと思っています。第二の岡野さんといっても、岡野さんと同じ人を望んでいるわけではなく、違った「尖った才能」を持っている人と出会えればと思います。

リリース予定のマッチングプラットフォームでは、それぞれのプロフェッショナルの得意分野や領域、人間性などが可視化される仕組みがあると良いですね。例えば「岡野さんが推薦しています」や「岡野さんに頼んでいる人はこの人にも頼んでいます」などレコメンドの機能のようなものでしょうか。期待していますので、ぜひよろしくお願いします。