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レポート公開|医療分野におけるデジタルツイン技術の応用 ―未来の技術で効率的・効果的な医療を実現―

医療分野におけるデジタルツイン技術の応用 ―未来の技術で効率的・効果的な医療を実現―

グローバル・カルテットでは、さまざまなテーマで自主調査レポートを公開しています。 第51回は「市場分析レポート|医療分野におけるデジタルツイン技術の応用 ―未来の技術で効率的・効果的な医療を実現―」をお届けします。


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テーマ

市場分析レポート|医療分野におけるデジタルツイン技術の応用 ―未来の技術で効率的・効果的な医療を実現―(全12ページ / 約1.8MB)

目的・背景

近年、医療分野へのデジタルツインの応用が話題となっている。デジタルツインとは、現実世界から収集したデータを使い、仮想空間上に全く同じ環境をあたかも双子(ツイン)のように再現するテクノロジーのことである。現実空間から収集した膨大なデータをもとに、仮想空間上でAIが分析やシミュレーションを実施し現実空間へフィードバックすることで、問題の予測やその対応などができ、効率化・生産性向上に繋がる 。

デジタルツインの概念は、1960年代にNASAの宇宙プログラムによって初めて採用された 。これはロケットをシミュレーションし、発生した問題をリアルタイムでデバッグ(修正)できるようにするものだった。その後、2002年にミシガン大学のマイケル・グリーブス教授によって、広く提唱され主に製造業などの製品管理分野で実装が進んだ 。2024年1月には食品・飲料メーカーのサントリーがデジルツイン技術を製造から物流まで幅広く採用。工場や倉庫のあらゆるデータを収集・蓄積し、デジタルツイン技術を使い仮想空間上でサプライチェーンを流れる膨大な出荷品が、いつ、どこで、どの原材料を用い、誰によって作られ、どこに出荷されたかを迅速かつ直感的に追跡できるようになった 。

そんな中、デジタルツイン普及の波は医療分野へも広がりを見せている。応用の可能性としては、疾患の予防および早期発見が挙げられる。具体的には、既往歴(過去の病気)やウェアラブルデバイスなどによって取得した生活習慣データ、遺伝子情報のデータにより、個人のデジタルツインを構築することで、その人が将来どのような病気になりやすいかをシミュレーションし病気のリスクを最小限にするといったものである。他にも、新薬開発における効率化・生産性向上にも期待が寄せられている。臨床試験において実際の患者に実施するにはリスクが大きく、またその工程も多大な時間がかかる。人体のデジタルツイン構築によりコンピューター上での試験が可能になることで、安全にかつ短期間での新薬開発が可能になると考えられている。

本レポートではこれから医療分野において普及が期待されているデジタルツインに関して、実例なども交えて解説する。

目次

  • イントロダクション
  • デジタルツインとは
  • デジタルツインと医療
  • デジタルツイン普及における課題
  • 日本におけるデジタルツインの医療分野への応用事例
  • 総括

【リサーチャー紹介】

松田 有美/Yuumi Matuda

立命館大学 法学部卒業。
大学卒業後エコノミストグループのシンガポール駐在員として新卒入社。 ヘルスケアシンクタンク部門にて市場アナリストとしてアジア諸外国の医療市場や各疾患・治療域について一次・二次データを用いた市場リサーチ、定性・定量データ分析及び報告書作成に従事。3年間で100件以上のリサーチプロジェクトに携わる。
現在グローバル・カルテットのヘルスケア市場調査案件に従事する他、フルタイムフリーランスとして戦略コンサルティングファームや外資系シンクタンクから依頼を受け製薬メーカーや医療機器メーカーの BtoB 、BtoCの市場調査や分析を担当。

※松田紹介記事はこちら

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